福井大学医学部附属病院泌尿器科では、前立腺、腎臓、膀胱、尿管、陰茎、精巣に発生する尿路性器がん、前立腺肥大症、尿路結石、腎移植、骨盤臓器脱、尿失禁、神経因性膀胱、間質性膀胱炎、男性不妊症、小児泌尿器疾患などを診療対象とし、守備範囲が非常に広い。手術に関しては、腹腔鏡手術やロボット手術をいち早く導入し、低侵襲治療を積極的に行っている。
若手にとって数多の疾患を一つの施設で学べる環境と言える。一般的に、大学病院の泌尿器科では、高度な技術を要する手術に専念していることが多く、そうすることで、大学病院の本分である最新の医療に力を入れることができる。寺田直樹教授はこうした認識から、2022年の福井大学着任時、診療対象の集約化を検討していた。しかし、2年後のいま、考え方が変わったと語る。
医療法人林病院(以下林病院)は大正2年(1913年)11月の創設で、111年もの歴史がある。医療法人になったのは昭和26年(1951年)、平成9年(1997年)には在宅支援事業として居宅かいごしえん府中、訪問看護ステーション府中、訪問介護ステーション府中を開設。平成13年(2001年)に健診部を設置、平成15年(2003年)には回復期リハビリテーション病棟を設け、急性期から在宅までシームレスな医療を提供する体制を確立する。平成20年(2008年)には通所リハビリテーションを開設、平成24年(2012年)にDPC対象病院となる。令和元年(2019年)7月に現在の新病院で診療を開始、現在に至っている。
福井県立看護専門学校は、昭和27(1952)年4月、福井県立高等看護学院として創立された。今日に至る約70年間に輩出した看護師数は2600人以上。修業年限3年(全日制)の第一看護学科を置き、1学年の定員は40名、総定員は120名。専門士(看護専門課程)、看護師国家試験受験資格、保健師・助産師養成機関の受験資格、看護大学編入学試験の受験資格を取得できる。 校長である西田美幸氏は、卒後41年間、県立病院に勤務、看護部長を勤め上げ、本年3月末に退職。同校は福井県立病院に隣接し、これまで校長は県立病院の院長が兼務してきたが、今年度、看護師である西田氏が就任した。
福井大学医学部附属病院眼科は、福井県における特定機能病院の一診療科として、眼科全般にわたり診療を行っている。なかでも力を入れているのは、緑内障と糖尿病網膜症である。
緑内障は、眼球中の房水が多くなり、眼圧が高くなることで視神経を圧迫し、視野が徐々に欠けていく疾患。進行すると最終的には失明に至り、日本の中途失明の原因第一位となっている。緑内障には、眼圧が上昇する原因によっていくつかの種類に分けられ、眼圧が正常であるにもかかわらず視神経が障害される正常眼圧緑内障もある。房水が滞留する原因は、加齢による排出機能の低下や落屑物質による排出路の詰まりなどが指摘されているが、緑内障の発症機序はいまだ明らかになっていない。
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