雇用・所得環境の改善が進み緩やかに景気が回復する一方、継続的な物価高、相互関税による経済への影響など、経済環境は先行きが不透明な状況です。また、ドラッグストア・調剤薬局業界では、さらなる寡占化の進展とともに、ヘルスケア強化型、ビューティ強化型、食品強化型などの明確な差別化、調剤では対人業務による質の競争が進んでいくと予想しています。
こうした厳しい事業環境の中、昨年9月には調剤専業のI&H(阪神調剤グループ)がスギ薬局グループの仲間に加わり、3月にはI&Hがスギ薬局と合併しました。より一体となって事業を推進できる体制のもと、地域の皆さまから信頼されるヘルスケアカンパニーを創っていくとともに、さらなる成長を目指します。
昨年度は計画を10店舗上回る130店を出店し、2月末現在で総店舗数は2,186店舗となりました。また、お客さまとの接点の中心となるスギ薬局アプリは、内製化したことで進化を続け、1,380万ダウンロードに到達、お客様の利便性と利用価値を高めています。この他、店舗の改装やインバウンドの取り組みも業績を牽引し、売上高は前年同期比17.9%増の8,780億円と、過去最高の実績となりました。
2026度に売上高1兆円達成を目標とする中期経営計画は、好調な業績によって1年前倒しで到達する見込みです。スギ薬局グループは引き続き、地域のヘルスケアのインフラづくりとして、調剤併設型ドラッグストアを起点に、調剤、ヘルスケア、DXを軸とした「トータルヘルスケア戦略」を推進していきます。
スギ薬局グループは、あらゆる人々と向きあい、経営理念の実践で、皆さまの健康で豊かな生活の支援に努め、50周年を迎える来年度に向けた飛躍の年として邁進してまいります。
2025年5月
スギホールディングス株式会社
代表取締役社長
杉浦克典