スギホールディングス株式会社
代表取締役会長榊原 栄一
スギ薬局グループは、スギ薬局の物販・調剤を通じて地域社会に貢献すべく、その出店エリアを広げ、また、北陸の調剤薬局チェーンひかりファーマ、漢方相談のリーディングカンパニー薬日本堂など、新たな会社が続々と仲間に加わりながら、地域社会に貢献していきます。また、それ以外にも海外展開など新たな事業を担う会社も誕生し、国内・海外パートナー企業も増加する中で、様々な連携・協働をしながら使命を果たしていきます。
愛知県西尾市に1店舗の「かかりつけ薬局」から始まり、今では国内外で「トータルヘルスケア戦略」の実現に向けて進むスギ薬局グループになりました。
今後もスギ薬局グループは、地域社会のヘルスケアのインフラを担い、さらに社会課題に立ち向かうために、急速に拡大していきますが、この拡大が膨張であってはなりません。健全な成長をしていかなければなりません。
そのような時代だからこそ、改めて『地域社会への貢献』という我々の存在意義をより一層意識し、経営理念のもと、常に原点に立ち戻って判断、行動することが大切です。そして、その大切さを約38,000人の全社員に説き続け、以下の行動指針とともに、判断と行動の軸を強化し続けることが、私に与えられた役割として、最も大きなものになっています。
「まごころを込めて、親切に応対する」「目の前のたったひとりのお客様を大切にする」ことは創業から変わらず続いてきた精神であり、「私たちの誓い」と定めた以下の行動指針は、一人ひとりが常に意識し、立ち返るものとして存在しています。
経営理念や行動指針の浸透、いわゆる不易流行における「不易」部分の追求に加えて、私の大きな責任は、“コーポレートガバナンスの強化”になります。
まもなく迎える創業50年、そして次の100年へと続く未来を創るために、地域、社会に対して持続的に貢献するためには、超長期的な視点で経営リスクを洗い出すとともに、ガバナンス体制を強固なものとしし、長期的な成長のための基盤を整理する必要があります。
社外取締役や監査役を増員することで監視体制を強化しつつ、監査機能の強化も行い、現場のリスクを丁寧に排除していきます。一方で、一人ひとりに向き合いながら社員の声に耳を傾け、本人のやりがいを尊重するエンゲージメント経営や多様性の尊重を推進していきます。また、スギ薬局グループは、お客様や患者様の大切な情報をお預かりし、一人ひとりにあわせたきめ細かな情報・サービスを提供していこうと考えています。そのために、情報セキュリティに関する教育、対策を万全に行い、経営を進めていきます。気候変動や災害対策などの課題を含め、スギ薬局グループで設定しているサステナビリティ経営を推進するための各種重要課題(マテリアリティ)に向き合い、いかなる変化にも対応できる体制を構築し取り組んでいきます。
膨張ではなく、健全な成長を持続し、企業価値を向上することで、地域社会に貢献するためにあらゆる努力を惜しまず、経営していきます。